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2023.11.12
[ 全4話 ]

奈良・春日野と
聖なる森の月夜

Sacred Forest
in Nara
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全4話
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Sacred Forest
in Nara
古の都・奈良。
この地を訪れると、ふと心に浮かぶある一編の歌がある。
「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」
この歌は、百人一首に収められた、あまりに有名な歌のひとつ。

作者は、安倍仲麿あべのなかまろ
彼は、今から遡ること約1300年程前、遣唐使として中国に渡った一人の留学生だった。
だが様々な運命の巡り合わせから日本への帰国が叶わず、中国の地で生涯を終える。
そんな彼が抱き続けた、深い望郷の念を託したのがこの歌だった。

ある日、夜空を見上げ、遥か遠くを見渡すと月が浮かんでいた。
その月を眺めていると、自らの故郷、奈良・春日野の三笠山に昇る月がふと心に浮かんだ。
もう二度と帰ることが出来ない故郷。しかし、目の前にある月は、そんな故郷の地で昇る月と同じものであることを想い、静かに物想いに耽ったという。
そうすることで彼は、海の彼方にある故郷の記憶を手繰り寄せていたのかもしれない。

彼がかつて歌った三笠山とは、奈良・春日大社の後方に今も佇む、御蓋山のこと。この山は、遥か古の時代から神が宿る山と仰がれ、聖地として定められて来たという。
そして、この山の中には、1100年以上もの昔から禁足地として定められて来た、聖なる森がある。

その森の名は「春日山原始林」。
太古の自然を今に残す貴重な森として、世界遺産にも登録されている森だ。
そんな遥かな時を宿す、聖なる森の物語を辿ってゆくと、あるひとつの記憶に辿り着いた。

それは、かつて古の人々が紡いだ自然と人の共生の記憶。
その記憶は、新たな時代の価値観の礎となる可能性を秘めていた。

古の都・奈良に鎮まる聖なる森の物語を辿りながら、この森に宿る古の記憶を紐解いてゆきたい。
 
Chapter list
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Reference :

  • 「日本という国―歴史と人間の再発見」
    編集:
    梅原猛
    編集:
    上田正昭
    出版:
    大和書房
  • 「森の日本文化 - 縄文から未来へ」
    著者:
    安田喜憲
    出版:
    新思索社
  • 「鎮守の森 - 社叢学への招待」
    著者:
    上田正昭
    出版:
    平凡社
  • 「照葉樹林文化 - 日本文化の深層」
    編集:
    上山 春平
    出版:
    中央公論新社
  • 「照葉樹林文化論の現代的展開」
    著者/編集:
    金子 務
    著者/編集:
    山口 裕文
  • 「世界遺産 春日山原始林 -照葉樹林とシカをめぐる生態と文化-」
    編集:
    前迫ゆり
    出版:
    ナカニシヤ出版
  • 「鎮守の森の物語 - もうひとつの都市の緑」
    著者:
    上田 篤
    出版:
    思文閣出版
  • 「照葉樹林文化の成立と現在」
    著者:
    田畑 久夫
    出版:
    古今書院
  • 「神道千年のいのり 春日大社の心」
    著者:
    花山院弘匡
    出版:
    春秋社
  • 「宮司が語る御由緒三十話 - 春日大社のすべて」
    著者:
    花山院弘匡
    出版:
    中央公論新社
  • 「新編 日本の面影」
    著者:
    ラフカディオ・ハーン
    翻訳:
    池田 雅之
    出版:
    角川書店
Category :
  • text / photo :
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    HAS Magazineは、旅と出会いを重ねながら世界中の美しい物語を紡ぐライフストーリーマガジン。 ひとつひとつの物語を通して、様々な人々の暮らしを灯してゆくことを目指しています。

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