世界は物語で出来ている。
これは偶然手にしたある画集の中で綴られていた言葉です。
たった一言のこの言葉との出会いが様々な想いをひとつに繋ぎ、HAS Magazine の旅は始まりました。

新たな旅のテーマとなる特集「時の雫を集めて」では、そんな物語の原点とも言える様々な「口承」の物語を辿ってゆきます。
「口承」とは、文字を通してではなく、人から人へと物語を語り継いでゆく営みのこと。

それは人類が文字を手にする遥か古の時代から紡がれて来た物語。
言葉にならない想いを見つめ、語り継がれ、歌い継がれ、それぞれの物語が人と人との交流の中で育まれていった物語です。
そこには、現代の私たちが忘れてしまった大切なものが隠されているような気がします。

そんな「口承」にまつわる様々な物語を紐解きながら、悠久の時の彼方に流れる物語の原点に出会う旅へ出かけてゆきます。