
暮らしに寄り添う美しい詩をご紹介する「暮らしの詩集」。
今回は、「夜の雲」という詩をご紹介します。
この詩は、神戸・北野に息づく多様な物語を辿っていった「神戸・北野の幾つもの夢を追って」の資料を集めている時に、ふと手にした本の中で出会いました。
この詩を残したのは、広瀬 操吉という詩人。
彼の足跡は、生前に作られた幾つかの本の中に残されています。
しかし、多くの本は古書となり、再び出版されることはありませんでした。
そのため彼の生涯の多くは、謎に包まれています。
そんな数少ない記録の中で、彼は詩人となる前、画家を志し、絵を学んでいたと伝えられています。
この詩には、何気ない帰り道に、ふと出会う、美しい風景が描かれています。
美しい一編の映像を眺めるように、お読み頂けますと幸いです。
広瀬 操吉
1895年10月3日〜1968年12月17日没。兵庫県印南郡生まれ。姫路師範学校卒業。画家を志し、関西芸術院に入り、その後上京、本郷洋画家研究所で学んだ。千家元麿主宰の「詩」(大正9年2月創刊)の同人となり、その後継の詩雑誌「詩の泉」(大正10年4月)の編集に携わる。
- text / photo HAS / Hiroaki Watanabe
-
text / photo :HAS ディレクター / デザイナー。 神戸市出身 京都在住。
立命館大学産業社会学部在学中に、インディペンデントの音楽イベントの企画・運営に携わる。
卒業後は環境音楽の制作を開始。その後、独学でウェブ・グラフィックデザインを学び、2019年にHAS創業。
時を奏でる物語をテーマに、デザイン、言葉、写真、音楽を重ね合わせながら制作を行う。HAS : www.has-story.jp