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Hovedkulds
Jacob David
木漏れ日を紡ぐように
木漏れ日を紡ぐように

ある穏やかな午後の日。 ふと見上げた木々の隙間からこぼれ落ちる木漏れ日。 この音楽は、そんな穏やかな木漏れ日をすくい上げるように紡がれたピアノ曲です。

この曲を紡いだのは、デンマーク出身のピアニスト・作曲家である、ヤコブ・デイビッド(Jacob David)。 あたたかな木漏れ日が安らぎのひと時を描くように、穏やかな時間を私たちの暮らしの中に届けてくれます。

Artist
Jacob David
デンマーク出身のピアニスト/作曲家、ヤコブ・デイビッド。
デンマークの首都であり、北欧最大の都市であるコペンハーゲンを拠点に活動を行う。
幼少期よりピアノに親しみ、ブルースからクラシックまで幅広い即興演奏を行いながら自身のスタイルを確立。
柔らかなピアノのタッチから紡がれる穏やかな音色が印象的な音楽家である。
Refference
Hovedkulds
  • ArtistJacob David
  • AlbumJacob David
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When We Fail
Grouper
朝靄に包まれるような美しさを
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朝靄に包まれるような美しさを

木々の隙間から微かに零れる光が朝靄を静かに染める夜明け。
この音楽は、そんな美しい朝のひと時をすくい上げるように紡がれた一曲です。

この曲は、アメリカ・ポートランド出身の女性アーティスト Grouperの5作目となるアルバム「Dragging a Dead Deer up a Hill」の中に収録されています。

淡い光に包まれる、儚く美しい朝のひと時のような時間を私たちに届けてくれます。

Artist
Grouper
アメリカ・ポートランド出身の女性アーティスト、Liz Harris リズ・ハリス のソロ・プロジェクト Grouper。
空間を満たすサウンドスケープとシンプルなピアノの音色を背景に、ささやくような歌声を重ね合わせ、幻想的な世界観を生み出している。
また音楽のみならず、自らのアルバムジャケットのアートワークも手掛けるなど、音楽とアートの垣根を越えた表現を行う。
Refference
When We Fail
  • ArtistGrouper
  • AlbumGrouper
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Vendredi
Tamas Wells
安息の地へと誘う優しい歌を
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安息の地へと誘う優しい歌を

吹き抜ける風、やわらかな木漏れ日、穏やかな川のせせらぎ。 美しい自然が訪れる人をそっと包み込むような場所。 この音楽には、まるでそんな安息の地へと誘うような優しい歌声が流れています。

「A Plea En Vendredi」というアルバムの中に収められた一曲。 この曲は、オーストラリア出身の学者であり、シンガーソングライターのタマズ・ウェルズによって紡がれました。

聴く人の心を優しく包み込むような彼の歌は、安らぎの地の穏やかな木漏れ日のように、あたたかな時間を私たちに届けてくれます。

Artist
Tamas Wells
オーストラリア出身のシンガー・ソングライター、タマズ・ウェルズ。
彼は、2006年から2012年の6年間をミャンマーで過ごし、現地のNGOでHIV/エイズ教育のヘルスワーカーやフィールドワーカーの仕事をしていた。
その後メルボルンに戻り、メルボルン大学でビルマ政治学の博士号を取得し、現在は学者として暮らしている。
そんな彼の奏でる歌声は、澄み切った優しさに包まれ、「天使の歌声」とも称される。
異色の経歴を持つシンガーソングライターである。
Refference
Vendredi
  • ArtistTamas Wells
  • AlbumTamas Wells
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美の遊行者
大手拓次
『藍色の蟇』より

そのむかし、わたしの心にさわいだ野獣の嵐が、
初夏の日にひややかによみがへつてきた。

すべての空想のあたらしいたねをもとめようとして南洋のながい髪をたれた女鳥のやうに、いたましいほどに狂ひみだれたそのときの一途の心がいまもまた、このおだやかな遊惰の日に法服をきた昔の知り人のやうにやつてきた。

なんといふあてもない寂しさだらう。
白磁の皿にもられたこのみのやうに人を魅する冷たい哀愁がながれでる。

わたしはまことに美の遊行者であつた。

苗床のなかにめぐむ憂ひの芽、望みの芽、
わたしのゆくみちには常にかなしい雨がふる。

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Artist
大手拓次
大手 拓次(おおてたくじ / 1887 - 1934年)は、群馬県出身の日本の詩人。
早稲田大学第三高等予科を経て、1907年9月、早稲田大学文学学術院英文科に入学。この頃より詩の発表を始める。
1916年にライオン歯磨本舗に就職。以後、生涯をサラリーマンと詩人の二重生活に捧げた。
生涯に書かれた詩作品は2400近くにのぼる。作品の発表を盛んに行っていたものの、生前に詩集が発刊されることはなかった。
Refference
藍色の蟇
  • 著者 大手拓次
  • 出版 青空文庫
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歩み入る者にやすらぎを、去り行く人にしあわせを
東山魁夷
『追憶の古都』より
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Artist
東山魁夷
この言葉は、日本を代表する風景画家・東山魁夷の残した画集「追憶の古都」に残されていた言葉。
この本は、東山魁夷がドイツやオーストリアの古い町並みを旅しながら、その旅の中で感じた想いを自らの絵と文章で綴った本。
本の冒頭に、この言葉は添えられています。
Refference
追憶の古都
  • 著者 東山魁夷
  • 出版 ビジョン企画出版社
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私の魂は永遠をおもひ 私の肉眼は万物に無限の価値を見る
高村光太郎
『智恵子抄』より
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Artist
高村光太郎
高村 光太郎(たかむら こうたろう / 1883 - 1956年)は、東京都台東区出身の詩人・歌人・彫刻家・画家。
東京美術学校(東京藝術大学)卒業後、彫刻修業のためアメリカとヨーロッパへ渡る。
パリでロダンに出会い大きな影響を受け、日本を代表する彫刻家であり画家となったが生前に残した『道程』『智恵子抄』などの詩集が広く知られ、日本文学の近現代を代表する詩人として位置づけられている。
Refference
智恵子抄
  • 著者 高村光太郎
  • 出版 青空文庫
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Forget About
Sibylle Baier
古いアルバムをめくるように
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古いアルバムをめくるように

色褪せた写真。
その写真に残る記憶を手繰り寄せるように、過ぎ去った日々を思い返す時間。
この音楽は、そんな淡い郷愁を想い描くように紡がれた一曲です。

この曲の歌い手は、かつてドイツで女優として活動していたSibylle Baier シビル・ベイヤー。
彼女は、役者業の傍らで音楽活動を行っていたのですが、当時は作品発表にまでは至りませんでした。

ですが時を経て、ホームレコーディングで録音していた音源を息子が見つけたことをきっかけに、30年後の2006年に唯一のアルバム作品「Colour Green」が発表されました。

この曲には、彼女の音楽が辿った運命のように、まるで時の彼方に忘れ去られたかのような郷愁を帯びた美しい歌声が流れています。

Artist
Sibylle Baier
シビル・ベイヤーは、ドイツの女優であり、シンガーソングライター。
1970年代には女優として活動し、ヴェム・ヴェンダース監督映画「都会のアリス」等に出演する。
その役者の傍ら音楽活動を行うが作品発表にまでは至らなかった。
だが時を経て、ホームレコーディングで録音していた音源を息子が発見する。
その音源をダイナソーJr.のJ.マスシスに手渡したことがきっかけとなり、30年後の2006年に唯一のアルバム作品「Colour Green」が発表された。
Refference
Forget About
  • ArtistSibylle Baier
  • AlbumSibylle Baier
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Rosie
Marcus Lowry
変わらぬ愛を詠う歌
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変わらぬ愛を詠う歌

カナダ・モントリオールを拠点に活動するフォークシンガー兼プロデューサーのマーカス・ローリー(Marcus Lowry)による一曲。

「Rosie」と名付けられた、この曲は、マーカス・ローリーのデビューアルバムとなる 「Time, Time, Time」の中に収められています。
このアルバムがリリースされたのは、2023年9月。
僅か100部限定の自主リリースのレコードとして発表されました。

9曲の楽曲で構成され、まるで本のページをめくるように、喪失、叶わぬ夢、そして避けられない時の流れを語る、様々な物語が彼の優しい歌にのせて紡がれます。

「Rosie」は、このアルバムのはじまりの一曲。
この歌は、「ロージー」という一人の少女に捧げられた変わらぬ愛の想いが込められています。

それは、移ろいゆく時の流れの中で、決して変わることのない深い愛の物語。
人を愛することの儚さと美しさを教えてくれる一曲です。

今回は、英語の詞を稚拙ではありますが翻訳し、原文と併記するかたちで掲載させて頂きました。
紡がれる音楽だけでなく、その美しい詞の世界にも耳を澄ませながら、聴いてみて下さい。

きっとそれぞれの愛の物語が心の中で流れてゆくと思います。

ロージー」
-
この古い木の枝は、
私たち二人がぶら下がる場所だった
そこで私たちは笑い、すべてを手に入れた
しかし、ある日、私は見たんだ
あの風が幾度も吹いてくることを
そして、私は風に運ばれ落ちていった
あの高い木の枝から

今、私は下にいるけれど
君が顔を赤らめ、成長するのを見るために、
今もここにいる
この歌を歌うことを夢見てきた
でも、私はもういない
だから鳥たちは歌い続ける

愛しいロージー
あなたはいつここに来るの?
ロージー
愛しているよ

日は短くなり 夜は長くなる
今、大雨が降っているんだ
鳥はもう私たちの歌を歌わない
草が伸びて以来
草の葉が私を守ってくれる
そして今、故郷のように感じる

時は流れ、私は老いてゆく
暗く寒くても
私は祈りながらここにいる
いつかあなたが風に運ばれ落ちゆく時
あなたが私の道の上を転がってくれることを
願いながら

愛しいロージー
あなたはいつ来るの?
ロージー
愛しているよ
(『Rosie / Marcus Lowry』より意訳)

-
「Rosie」
-
On a branch from this old tree
A place where we'd hang across
We'd laugh and have it all
Although one day I did see
That winds kept coming round
And they made me fall
From ten feet tall

Now even though I'm down below
I'm here to watch you blush and grow
I've dreamt of singing you this song
But now I'm gone
And so the birds have to
Keep singing on

Rosie my dear
When will you be here
Rosie you know
I love you so

Days grow short and nights grow long
Now heavy rains are falling
Birds no longer sing our song
And ever since the grass has grown
Leaves have sheltered over me
And now it feels like home

Time goes by and I grow old
And even though it's dark and cold
I'll be here while I pray
For you to fall one day
And on that day I hope that
You roll my way

Rosie my dear
When will you be here
Rosie you know
I love you so
Artist
Marcus Lowry
Marcus Lowry マーカス・ローリーは、カナダ・モントリオールを拠点に活動する、フォークシンガー兼プロデューサー。
幼少期から音楽に親しみ、フランスの作曲家ヴァンサン・ダンディの名を冠するカナダ・モントリオールの音楽学校「ヴァンサン・ダンディ音楽院」の初等科のヴァイオリン科を修了した後、10歳でヴァイオリンをギターに持ち替えることを決意。

その後、モントリオール大学でジャズ・パフォーマンスの学士号を取得して以降、様々な国内外のミュージシャンとしての共演しながら、シンガーソングライターとしての自身の音楽を育み続けている。
Mount Eerie マウント・イアリ や Tamas Wells タマズ・ウェルズといった穏やかで美しいフォークソングを歌うミュージシャンとも重なり合うような素晴らしい歌い手である。
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Rosie
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Will I Know
Sea Oleena
透明な光をすくうように
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透明な光をすくうように

澄み切った水面に零れ落ちる光。
この曲は、そんな自然が描く束の間のひと時をすくい上げるように紡がれた楽曲です。

この曲は、カナダ・サスカチュワン州出身の女性アーティストCharlotte Oleena (シャルロット・オリーナ)によるソロ・ユニット、Sea Oleena (シー・オリーナ)によって紡がれました。

彼女が生まれたカナダ・サスカチュワン州は、広大な草原と十万を数える湖と川が流れ、果てしなく広がる青い空に包まれた雄大な自然が息づく土地。
まるで美しい自然のひと時を紡ぐような彼女の音楽は、そんな彼女の心の中に流れる心象風景を描いたものなのかもしれません。

Artist
Sea Oleena
カナダ・モントリオール在住の女性アーティスト、ヴォーカリスト/多楽器奏者のCharlotte Oleena (シャルロット・オリーナ)によるソロ・ユニットSea Oleena (シー・オリーナ)。

子供時代にピアノ教室に通うも馴染まず、独学で作曲を始める。その後、偶然実家の空き部屋のベッドの下に、古いアコースティックを見つけたことがきっかけとなり、最初のセルフアルバムを完成する。
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Will I Know
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Elemental Finding
Tara Jane O’Neil
白昼夢のような歌声に包まれて
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白昼夢のような歌声に包まれて

穏やかな光に包まれた午後のある日。 この音楽は、そんな昼下がりにかすかな眠気に誘われて、空想と現実を漂う白昼夢のような世界観を持つ、幻想的な一曲です。

「新たな光の射す場所」という意味を持つ「Where Shine New Lights」という名のアルバムに収録された一曲。
この曲は、アメリカ・ケンタッキー州出身の女性シンガーソングライターのTara Jane O’Neil タラ・ジェイン・オニールによって紡がれました。 

夢と現つを漂うようなこの曲は、忙しない日々から遠く離れた、もうひとつの時間を私たちの暮らしの中に届けてくれます。

Artist
Tara Jane O’Neil
タラ・ジェイン・オニールは、アメリカ・ケンタッキー州ルイヴィル出身のシンガーソングライター / マルチ・インストゥルメンタリスト / 画家。
ニューヨーク、ポートランドを経て、現在はロサンゼルスを拠点に活動を行う。また自らの作品のジャケットのアートワークを手掛け、ロンドン、東京、ポートランドなど世界各地で展覧会を行うなど、画家としての一面も併せ持つアーティストである。
Refference
Elemental Finding
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Pino
Otto A Totland
穏やかな春を想うピアノ
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穏やかな春を想うピアノ

短い日照時間によって、長い暗闇に包まれる北欧の冬。
この音楽は、そんな冬の闇に暖かな光を灯すように紡がれたピアノ曲です。

彼の初となるピアノソロ・アルバム「Pinô」に収録された、アルバム名と同じ名前の一曲。
この曲は、ノルウェー出身の音楽家 Otto A Totland オット・A・トットランドによって生み出されました。

まるで穏やかな春の日を想わせる、どこか優しく、柔らかな温もりに包まれたこの曲は、北欧の長い冬の先にある微かな春の光を私たちに感じさせてくれます。

Artist
Otto A Totland
1979年、ノルウェー・ポールスグルン出身の音楽家。
トラックメイキングから音楽制作を始め、その後ピアノでの作曲を行うようになる。
憂いを帯びた美しいサウンドスケープを描く「Deaf Center」のメンバーとしての音楽活動を経て、2014年に初のソロピアノ作品「Pino」を発表した。
ひとつひとつのピアノの音色を丁寧に紡ぐ、優しい音楽を紡いでいる。
Refference
Pino
  • ArtistOtto A Totland
  • AlbumOtto A Totland
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