HAS Magazine
HAS Magazine
HAS Magazine
search
account
Share the Article
水のほとり
三富朽葉
『青空文庫』より

水の辺ほとりに零こぼれる
響ない真昼の樹魂こだま。

物のおもひの降り注ぐ
はてしなさ。

充ちて消えゆく
もだしの応こたへ。

水のほとりに生もなく死もなく、
声ない歌、
書かれぬ詩、
いづれか美うるはしからぬ自らがあらう?

たまたま過ぎる人の姿、獣のかげ、
それは皆遠くへ行くのだ。

色、
香か、
光り、
永遠に続く中。

Artist
三富朽葉
詩人。名は「きゅうよう」とも。早稲田大学英文科卒。1909(明治42)年、人見東明、加藤介春らとともに自由詩社をおこし、口語自由詩を唱道。機関誌の「自然と印象」、「早稲田文学」等に作品を発表。
1917(大正6)年、犬吠岬にて溺れた友人の今井白楊を助けようとし海に入るが、そのまま帰らぬ人となってしまう。享年27歳。あまりに早い最期だった。
Refference
青空文庫

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/single/single-music.php on line 202

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/single/single-music.php on line 203
  • 著者 三富朽葉

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/single/single-music.php on line 203
  • 出版 青空文庫

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/single/single-music.php on line 203
Share the Article
The Sea & the Rhythm
Iron & Wine
懐かしい友と巡り会うように
More Info
懐かしい友と巡り会うように

ふと昔懐かしい友を想い出す時。 心の片隅に残された、かつての記憶が穏やかに灯されてゆきます。 この音楽は、そんな懐かしい友と巡り会う時間を思いおこしてくれる一曲です。

「The Sea & the Rhythm」という曲名と同じ、アルバムに収録された一曲。 この曲は、アメリカ・サウスカロライナ州出身のシンガーソングライター Iron & Wine アイアン・アンド・ワインによって紡がれました。

歩み続ける日々から少し立ち止まり、過ぎ去りし時を想う時間。 そんな穏やかな郷愁に寄り添う美しい音楽です。

Artist
Iron & Wine
アメリカ・サウスカロライナ州出身のシンガーソングライター、サム・ビームことアイアン・アンド・ワイン。
その名前は、自身が映画を撮影している際に、偶然雑貨店で見つけたサプリメント「Beef Iron & Wine」から名付けたという。
どこか懐かしい穏やかな歌声を特徴とする音楽家である。
Refference
The Sea & the Rhythm
  • ArtistIron & Wine
  • AlbumIron & Wine
Share the Article
Wintering
Laura Gibson
穏やかな陽だまりのような歌声を
More Info
穏やかな陽だまりのような歌声を

優しい日差しに包まれた昼下がりのひと時。 この音楽は、そんな午後の穏やかな陽だまりを描くように紡がれた一曲です。

この歌の主は、アメリカ・オレゴン州の小さな町コキール出身の女性シンガーソングライターのLaura Gibson ローラ・ギブソン。
「If You Come To Greet Me」と名付けられたアルバムに収録されています。

穏やかな陽だまりが心をゆっくりとほどいてゆくように、聴く人の心を穏やかに灯してくれる音楽です。

Artist
Laura Gibson
アメリカ・オレゴン州の小さな町コキール出身の女性シンガーソングライターのローラ・ギブソン。
ニューヨークとオレゴンを拠点に、四大陸でのツアーを行うなど世界各地で音楽活動を行っている。
伝統的な民族音楽と実験的な精神の両方を大切にしながら領域にとらわれない幅広い音楽制作を行っている。
Refference
Wintering
  • ArtistLaura Gibson
  • AlbumLaura Gibson
Share the Article
Vendredi
Tamas Wells
安息の地へと誘う優しい歌を
More Info
安息の地へと誘う優しい歌を

吹き抜ける風、やわらかな木漏れ日、穏やかな川のせせらぎ。 美しい自然が訪れる人をそっと包み込むような場所。 この音楽には、まるでそんな安息の地へと誘うような優しい歌声が流れています。

「A Plea En Vendredi」というアルバムの中に収められた一曲。 この曲は、オーストラリア出身の学者であり、シンガーソングライターのタマズ・ウェルズによって紡がれました。

聴く人の心を優しく包み込むような彼の歌は、安らぎの地の穏やかな木漏れ日のように、あたたかな時間を私たちに届けてくれます。

Artist
Tamas Wells
オーストラリア出身のシンガー・ソングライター、タマズ・ウェルズ。
彼は、2006年から2012年の6年間をミャンマーで過ごし、現地のNGOでHIV/エイズ教育のヘルスワーカーやフィールドワーカーの仕事をしていた。
その後メルボルンに戻り、メルボルン大学でビルマ政治学の博士号を取得し、現在は学者として暮らしている。
そんな彼の奏でる歌声は、澄み切った優しさに包まれ、「天使の歌声」とも称される。
異色の経歴を持つシンガーソングライターである。
Refference
Vendredi
  • ArtistTamas Wells
  • AlbumTamas Wells
Share the Article
The Water is Wide
Pete Seeger
名もなき人々の物語が宿る歌
More Info
名もなき人々の物語が宿る歌

アメリカ・ニューヨーク生まれの伝説的なフォークシンガー、ピート・シーガーが残したアルバム『Pete』に収められた一曲。

この『The Water is Wide(広い河の岸辺)』という曲は、作者不詳の民謡として知られ、その起源はスコットランドにあると伝えられています。

その後、イギリスからアメリカに移住した移民によってアメリカに伝えられ、フォーク・リヴァイヴァリストとしてウディ・ガスリーと共に数々の民謡を収集していた、ピート・シーガーの手によって現代のフォークソングとして新たな命を吹き込まれ、多くのアメリカ人に知られてゆくことになりました。

ピート・シーガーは生前、あくまで自分自身はフォークソングを歌うシンガーの一人であって、真のフォーク・シンガーは民衆であると語っていました。
彼が奏でるギターに合わせ、多くの人々が主役となり合唱するこの曲は、まさにそんな彼の哲学を表現している一曲とも言えるかもしれません。

多くの人々が共に歌うことで、はじめて顕れる音楽の美しさ。
この曲は、かつて当たり前のように暮らしの中に音楽があり、誰もが歌い手であった、そんな古の人々の暮らしを思い起こさせてくれる一曲です。
歌い継がれる民謡の中に確かに息づく、かつての人々の暮らしに想いを馳せながら、耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

Artist
Pete Seeger
1919年から2014年までアメリカを拠点に活動した、アメリカ・ニューヨーク生まれのフォークシンガー、ピート・シーガー(Pete Seeger)。
ハーバード大学中退後に本格的な音楽活動を始め、黒人差別への抗議や反戦などの政治的な抗議メッセージを込めたプロテスト・フォークの旗手として注目を集める。
またアメリカ各地に残された民謡を収集するためアメリカ全土を放浪するなど、フォーク・リヴァイヴァリストとしての一面を持つ。
アメリカの現代フォークを代表する伝説的なフォークシンガーとして語り継がれ、フォークの神様とも称される音楽家ボブ・ディランにも多大な影響を与えた。
Refference
The Water is Wide
  • ArtistPete Seeger
  • AlbumPete Seeger
Share the Article
美の遊行者
大手拓次
『藍色の蟇』より

そのむかし、わたしの心にさわいだ野獣の嵐が、
初夏の日にひややかによみがへつてきた。

すべての空想のあたらしい核たねをもとめようとして南洋のながい髪をたれた女鳥のやうに、いたましいほどに狂ひみだれたそのときの一途の心がいまもまた、このおだやかな遊惰の日に法服をきた昔の知り人のやうにやつてきた。

なんといふあてもない寂しさだらう。
白磁の皿にもられたこのみのやうに人を魅する冷たい哀愁がながれでる。

わたしはまことに美の遊行者であつた。

苗床のなかにめぐむ憂ひの芽、望みの芽、
わたしのゆくみちには常にかなしい雨がふる。

read more
More Info
Artist
大手拓次
大手 拓次(おおてたくじ / 1887 - 1934年)は、群馬県出身の日本の詩人。
早稲田大学第三高等予科を経て、1907年9月、早稲田大学文学学術院英文科に入学。この頃より詩の発表を始める。
1916年にライオン歯磨本舗に就職。以後、生涯をサラリーマンと詩人の二重生活に捧げた。
生涯に書かれた詩作品は2400近くにのぼる。作品の発表を盛んに行っていたものの、生前に詩集が発刊されることはなかった。
Refference
藍色の蟇

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 80

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
  • 著者 大手拓次

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
  • 出版 青空文庫

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
Share the Article
水汲み
田辺利宏
『きけ わだつみのこえ - 日本戦没学生の手記』より

はだしの少女は
髪に紅い野薔薇を挿し
夕日の坂を降りて来る。

石だたみの上に
少女の足は白くやわらかい。

夕餉の水を汲みに
彼女は城外の流れまでゆくのだ。

しずかな光のきらめく水をすくって
彼女はしばらく地平線の入日に見入る。

果てしもない緑の海の彼方に
彼女の幸福が消えてゆくように思う。

おおきな赤い大陸の太陽は
今日も五月の美しさを彼女に教えた。

揚柳の小枝に野鳩が鳴いている。
日が落ちても彼女はもう悲しまない。

太陽は明日を約束してわかれたからだ。
少女はしっかりと足を踏んで夕ぐれに忙しい城内の町へ
美しい水を湛えてかえってゆくのだ。

read more
More Info
Artist
田辺利宏
1915年5月19日生まれ。岡山県出身。
30年4月、上京して神田の帝国書院に勤めながら、法政大学商業学校に通う。
34年4月、商業学校を卒業し、日本大学予科文科に入学。
36年3月、同大学文学部文学科英文科進学、39年卒業。
39年9月、広島県福山市の増川高等女学校に勤め、英語と国語を教える。
39年12月、松江に入営。後中国各地を転戦。
41年8月24日、中国江蘇省北部にて戦死。享年26歳。
Refference
きけ わだつみのこえ - 日本戦没学生の手記

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 80

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
  • 編集 日本戦没学生記念会

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
  • 出版 岩波文庫

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
Share the Article
或る風に寄せて
立原道造
『暁と夕の詩』より

おまへのことでいっぱいだった 西風よ
たるんだ唄のうたいやまない 雨の昼に
とざした窓のうすあかりに
さびしい思ひを噛みながら

おぼえてゐた おののきも 震えも
あれは見知らないものたちだ……
夕ぐれごとに かがやいた方から吹いて来て
あれはもう たたまれて 心にかかってゐる

おまへのうたった とほい調べだ――
誰がそれを引き出すのだろう 誰が
それを忘れるのだろう……そうして

夕ぐれが夜に変るたび 雲は死に
そそがれて来る うすやみのなかに
おまへは 西風よ
みんななくしてしまった と

read more
More Info
Artist
立原道造
立原 道造(たちはら みちぞう / 1914 - 1939年 )は、東京都中央区出身の詩人であり、建築家としての足跡も残した。
若干13歳にして自選の歌集や詩集をまとめ、第一高等学校在学中から堀辰雄と室生犀星に師事。
その後、東京帝国大学工学部建築学科に入学。同学部の1学年下には、丹下健三が在籍していた。
建築の分野でも際立った才能を発揮し、在学中に辰野金吾賞を3回受賞するなど将来を嘱望された。
さらに、詩の分野でも『萱草に寄す』と『曉と夕の詩』を立て続けに出版し、第1回中原中也賞を受賞するも結核を患い24歳という若さで帰らぬ人となる。
Refference
暁と夕の詩

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 80

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
  • 著者 立原道造

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
  • 出版 青空文庫

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/poetry-parts.php on line 81
Share the Article
Forget About
Sibylle Baier
古いアルバムをめくるように
More Info
古いアルバムをめくるように

色褪せた写真。
その写真に残る記憶を手繰り寄せるように、過ぎ去った日々を思い返す時間。
この音楽は、そんな淡い郷愁を想い描くように紡がれた一曲です。

この曲の歌い手は、かつてドイツで女優として活動していたSibylle Baier シビル・ベイヤー。
彼女は、役者業の傍らで音楽活動を行っていたのですが、当時は作品発表にまでは至りませんでした。

ですが時を経て、ホームレコーディングで録音していた音源を息子が見つけたことをきっかけに、30年後の2006年に唯一のアルバム作品「Colour Green」が発表されました。

この曲には、彼女の音楽が辿った運命のように、まるで時の彼方に忘れ去られたかのような郷愁を帯びた美しい歌声が流れています。

Artist
Sibylle Baier
シビル・ベイヤーは、ドイツの女優であり、シンガーソングライター。
1970年代には女優として活動し、ヴェム・ヴェンダース監督映画「都会のアリス」等に出演する。
その役者の傍ら音楽活動を行うが作品発表にまでは至らなかった。
だが時を経て、ホームレコーディングで録音していた音源を息子が発見する。
その音源をダイナソーJr.のJ.マスシスに手渡したことがきっかけとなり、30年後の2006年に唯一のアルバム作品「Colour Green」が発表された。
Refference
Forget About
  • ArtistSibylle Baier
  • AlbumSibylle Baier
Share the Article
歩み入る者にやすらぎを、去り行く人にしあわせを
東山魁夷
『追憶の古都』より
More Info
Artist
東山魁夷
この言葉は、日本を代表する風景画家・東山魁夷の残した画集「追憶の古都」に残されていた言葉。
この本は、東山魁夷がドイツやオーストリアの古い町並みを旅しながら、その旅の中で感じた想いを自らの絵と文章で綴った本。
本の冒頭に、この言葉は添えられています。
Refference
追憶の古都

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/words-parts.php on line 69

    Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/words-parts.php on line 70
  • 著者 東山魁夷

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/words-parts.php on line 70
  • 出版 ビジョン企画出版社

  • Warning: Undefined variable $single_number in /home/studiohas/has-mag.jp/public_html/wp-content/themes/HAS_Magazine_2025_1211/template/retreat/words-parts.php on line 70
Share the Article
Little Gray Cat
Grouper
重なり合う幽玄な歌声を
More Info
重なり合う幽玄な歌声を

アメリカ・ポートランド出身の女性アーティスト Grouperと Inca Ore の Splitアルバムからの一曲。それぞれの繊細な歌声がレイヤーのように重なり合い、幽玄な時間を紡ぎ出す美しい一曲です。

Artist
Grouper
アメリカ・ポートランド出身の女性アーティスト、Liz Harris リズ・ハリス のソロ・プロジェクト Grouper。
空間を満たすサウンドスケープとシンプルなピアノの音色を背景に、ささやくような歌声を重ね合わせ、幻想的な世界観を生み出している。
また音楽のみならず、自らのアルバムジャケットのアートワークも手掛けるなど、音楽とアートの垣根を越えた表現を行う。
Refference
Little Gray Cat
  • ArtistGrouper
  • AlbumGrouper
Share the Article
  • リンクをコピー
filter
share